人気の200系ハイエース。たくさん荷物を積めるし車中泊もできるのでファミリーカーとして大人気ですよね!
そんな中ランクルで有名な“FLEX”がハイエース市場に投入したのがRENOCAです。顔つきが違うのが一番の特徴で、アメリカンな雰囲気でジワジワとブームになりつつあります。
気になっているあなた、 価格に見合う仕上がりなのか気になりませんか?
そのほかにも
などの疑問があると思います。今回間近でRENOCAを見る機会があったので、仕上がり具合をチェックしてきたのでレビューします!
評判は上々 ベースは80年代西海岸スタイル
写真はナローボディ。ボンネットとコーナーパネルはまだゲル塗装の状態、後々塗装する予定です。
前だけ見たらハイエースとは分かりません。やっぱり主役は角目4灯ですね、角目と言えば一昔前の車に採用されていたライト。クラシックな雰囲気ですね。
この古いデザインが、現代人にとっては逆に新鮮に映るのでしょう。時代は繰り返されるのですね!
箱車に角目という組み合わせに目を付けたところといい FLEXさんのデザインセンスには脱帽です。
こちらは50系ハイエース。このあたりからデザインのヒントを得たと思われます。
RENOCAの価格は?
ベース車の価格から約70万ほどアップ ボディの全塗装を入れれば100万超えます。
これは持ち込みでかかる金額。
しかしFLEXでは「コンプリートカー」という完成済みの車両も販売されており、こちらのほうが持ち込みより若干安い傾向に。
気に入ったカラー、スペックがあればそっちを購入する方がお得です。
RENOCAのフロント周りのパーツ
さて、一つ一つの部品をチェックしていきましょう。
フロントまわりは大きく分けて
- ボンネット
- グリル
- ヘッドライト
- バンパー
- コーナーパネル
の5つに分かれてます。
- ボンネット→金属
- グリル・バンパー→樹脂
- コーナーパネル→FRP
コーナーーパネルの素材だけ純正と違います。純正は金属です。
RENOCAのボンネット
恐らく純正品の下部をグリルに合うようにカットしているみたいですね。裏面の凹凸が同じだったのでほぼ間違いないと思います。
純正品の流用なので精度バッチリです。
ボンネットレバーはこの位置。
こういうところを見たかった!ボンネット裏面のコーキング処理です。
見えない部分は手を抜きがちなのが人間ですが、、、 丁寧です!ここまでしっかりできていれば錆の心配はなさそう。
カットによりボンネットレバーも移設されてます。溶接は綺麗ですね、TIG溶接でしょうか。全体的にクオリティは上々。
RENOCAコーナーパネル
FRPで造形してます、完全オリジナルのようですね。
気になる精度ですが、ドアとのチリも均一ですし、バリも一切なし!ホントいい仕事してます。
なんとボンネットの内側まで面出しされています!これはナイス!
RENOCAグリル・バンパー
フィット感はいいです。ただ、ボディに直接固定というわけではなく、ステーを使って固定してます。
延長ステーを使っている部分もあり、走行時の振動でブレたりしないかが心配です。
まあかなりの数ボルト止めされてるので大丈夫でしょう。ボルトが多い分バンパーを取り外すときに苦労しそうです。
ステーの形状も配線をかわしたり、角度に変化があったりで、開発者が試行錯誤したのがよく分かります。
ライトはセミシールドビーム
小糸製のHCR218。バルブはH4の「セミシールドビーム」です。
セミシールドビームって何?ってはなしですが、
昔のクルマには「シールドビーム」っていうライトが使われていたんです。
「現代の車ってライトが球切れした場合、「電球」だけを交換しますよね。シールドビームはちがいます、ライトそのものが一つの電球になっているのです。
レンズも、球も、リフレクターもぜーんぶ合わせて1つのライトなんです。だから球切れしたら、ライトごと交換する必要があります。
昔のクルマに幅広くシールドビームが使われていた理由は、耐久性、防水性に長けているから。(当時ヘッドライトシェルの造形技術がなかったのもあります)
そして規格物という特性上、ライトが破損した場合、ユニットごととりかえればすぐに修理できるという利便性の良さで浸透しました。
今の車のヘッドライトは造形型で同車種、同型のものしか互換性がありません。
だからライトを破損した場合、まずヘッドライトユニットを探すという手間がかかってしまうんですね。
では「セミシールドビーム」って一体何?って話ですが、それは
「見た目はシールドビームだけどバルブの交換は可能」なライトのこと。RENOCAにはこれが採用されてます。
球切れしたらバルブ変えるだけ、ライトが割れたら同規格品に交換できる。
ホント規格物ってのはメンテナンス上大きなメリットだと思います。ステーが生きていれば光軸出しも簡単ですし。
↓ライトをライトステーに固定し、調整ネジで上下左右の光軸を出す仕組み。
赤丸が調整ネジ。外からドライバー1本で光軸調整可能↑
まだやってませんが、奥行に余裕があるのでマルチリフレクターや プロジェクターも取付けできそうです。
ちなみに、我が家のハイエース、角目にしてます。
100系ハイエースも~H5まではも角目だったのですよ。
デメリット RENOCAはナローでも1ナンバーになってしまう
ナローのハイエースって4ナンバー(小型貨物)のサイズギリギリの大きさで設計されてます、だから前後左右少しでもはみ出してしまうと1ナンバー(中型貨物)になってしまうんです。
ちなみに長さ4.7m 幅1.7m 高さ2.0m以内が4ナンバーの条件。
ナローの場合フロントバンパーがわずかに前に出ます。なので1ナンバーになります。
そして1ナンバー・4ナンバーの違いはボディサイズだけではありません。
- 自賠責保険料
- 高速道路料金
も違います。
自賠責は約5、000円の差。
- 1ナンバー 23、970円/年
- 4ナンバー 17、350円/年
高速料金は福岡ー宮崎までで、約1300円の差。
- 4ナンバー 6、580円
- 1ナンバー 7、860円
これが最大のデメリットですね。
すこーーししかはみ出してないのに4ナンバーの恩恵にあやかることができないのは痛いです、、、
開発段階でどうにかできなかったのでしょうか、高速道路をよく使う方は気を付けてくださいね!
あっ、ワイドは変わらず1ナンバーなのでご安心を!
キット販売はある?DIYでの取付は可能?
えー、今のところ無い模様。FLEX支店に車両を持ち込むか、コンプリートカーを購入する以外手に入れる方法はなさそうです。
パーツを見て分かる通り、溶接やステーの移植、コーナーパネルの造形など決して「ボルトオン」だけでは成しえないフォルム。
当たり前ですがDIYでは難易度が高いと思います。
RENOCAのメンテナンスは?
近くにFLEX支店あればお任せできますが、もしなかったら、近くの車屋さんに持ち込むしかありません。
基本構造はハイエースなので問題ありませんが、フェイス周りは全く別物
サービスマニュアルに載ってないので、ボルトの位置、ピンの位置、ツメの位置、はずす順序等、すべて手探りでの作業になります。
フロントまわりの作業を依頼するときは、事前に問い合わせするのが良いかもしれません。
スタイルが気に入れば買い!
んで結局のとこどーーなの?って話ですが。
かなりしっかり作り込まれているのが分かり、耐久性、耐候性は問題ないと判断しました。
つまり価格に見合うだけのクオリティはあるということです。
なのでピンときたら買いの一手だと思いますよ!
- 他と同じ車は嫌だ
- 唯一無二を主張したい
- ライフスタイルをクルマに反映させたい
- アメ車が好き
- 旧車が好き
- ツリ目のクルマが嫌い
このような方には特におススメ。それでは良いハイエースライフを!
・どんなパーツで構成されているのか
・取付けの精度は?