どうも、よし子です。今日は薪ストーブを導入した時の話をします。
一番悩んだこと それは「機種選び」でした。
調べるほどに細かい機能の違いがあり悩みは深くなるばかり。
毎日パソコンにかじりつき、調べる日々はまるで出口のない迷路を彷徨っているよう、、、。
今思えばこうやって悩む時間が楽しかったんですがね笑
ようやく出口に差し掛かった時、究極の選択が待ち受けていたのです。
それがネスタ―マーティンS43B-TOPとヨツールF500どちらを選ぶか?でした
両者とも北欧のストーブです。
ネスターマーティンS43の詳細(性能等) | 薪ストーブのネスターマーティンジャパン販売事業部
JØTUL ヨツール F 500 | 薪ストーブ・ヨツール日本総輸入元サイト
薪ストーブ選びに悩んで2機種に絞るまでの経緯
さて、 薪ストーブは家に合った機種を選ぶことが大前提です。
インテリアにマッチしたストーブを、、、ではないですよ笑
重要なのは 家の容積に見合った暖房能力のストーブを選ぶ ということです。
その目安は↓
この記事に書いてますが薪ストーブの諸元は家の容積ではなく面積で記されているんですね。
でも、家によって天井高は違うし、高気密住宅とそうでない住宅も暖房効率は同じではありません。だから一概に「面積」では判断できないんじゃ?と考えたわけです。
そんな要素を加味すると結局どの程度の能力が必要なのか分かりにくいですよね。
ここで頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか?そしてこれを解決する1番簡単で確実な方法をお教えしましょう。
それは、
薪ストーブ屋さんに聞くこと!
有益な情報を期待したあなた、ごめんなさい。よし子の必殺技、「丸投げ」を発動しました!
でも理由はちゃんとあるんですよ、それはアタイのような素人が周りの意見も聞かずに「このストーブに決めた!」といって設置すると失敗するのが目に見えていたから。
確かな経験に裏打ちされたプロの目で家を見てもらい、候補の機種を挙げてもらいその中から選ぶ!
これが一番確実だと思ったのです。
我が家は購入する予定の店の店員(店長かな?)に家を見に来てもらい、ストーブの位置や間取りをアドバイスしてもらいましたよ。
ホント1から10まで親身に教えてくださり、その方の薪ストーブへの情熱が伝わってきました。
実はアタイ、ストーブ屋さんを訪れた時に一目見てS43かF500にしようと決めていたんです。(なんと身勝手な!)
このことを伝え、よほど強く阻止されない限りどちらかにするつもりでした。
許容範囲だったようでホッとしました。これで気兼ねなく「どちらを選ぼうか」に専念することができます。まあせっかく買うんだから能力不足で寒いより、オーバースペックで暑い方がまだマシですものね。
ちなみに暖房能力は、両者とも150㎡。全く同じなんです。
ということでこの2機種を比較して「メリットだな」って思うところが多い方を選ぶことにしました。
ネスターマーティンS43とヨツールF500を比較
この2機種を比較するために。ストーブ屋さんに1時間以上も入り浸り、舐めまわすように見てきましたよ!
ここからはアタイの個人的意見も含まれていますので、実情にそぐわない内容もあると思いますがご了承くださいね。
薪ストーブの外観
S43
高さがありスマート。 縦横の比率が同じくらいで「正方形」に近い感じです。
F500
横幅が大きく安定感があります。背の低い人が天板で料理するのも楽でしょう。
大きさもほぼ同じくらいですね。
高さはS43が10㎝高い。
横幅はF500が2㎝広い。
奥行きはS43が1㎝大きいです。
鋳物の質感(黒の場合)
S43
細かいザラザラ、サンドペーパーのような感じ。
F500
ツルツルと凹凸面が混在。凹凸面は引っ掛かりがなく緩やかで、陰影がクッキリとしています。
カラーバリエーション
S43
黒、アンティークブラウンの2色。
F500
黒、アイボリーエナメル、ブルーブラックエナメルの3色。
S43のアンティークブラウンも渋いですが、注目はF500のアイボリーエナメル。
実物を見ることは叶いませんでしたが鋳物は「黒」という常識を覆してますね。
白い薪ストーブ、なんて素敵なんでしょう!
こう見るとヨツールの方が遊び心がある気がしますね。まあS43が「洗練されたスタイル」を売りにしているストーブなので派手さは不必要という理念なのかもしれませんが。
外観は総合的に見てF500に1票。ザ・薪ストーブ感がアタイ好み。
扉
S43
左開放。取っ手の取り外し可能。
F500
左開放 取っ手の取り外し不可。格子ありと無しが選べる。価格は同じ。
F500はここでもヨツールの遊び心が発揮されてます、炎を前面に楽しみたい方はシンプルな「格子なし」を、
ヨツールのデザインセンスと炎のコラボレーションを楽しみたい方は「格子あり」がオススメ。
↑F500のハンドル、
開け閉めするとき、「操作してる!」って感じになります。
↑S43のハンドル、
やっぱり「シンプル」
取っ手のとれーるー(〇ィファール風に笑)S43はイタズラ防止の効果もあり、小さな子供のいる家庭にはいいかも!
うーん、扉に関しては両者決定打はありません。開け閉めの重さも変わらないですし、、、しいて言うならガラス面積の広さでややS43寄りかなって思いました。
サイドローディング
サイドローディングとはストーブの横にある扉のこと。そこから薪を投入できるようになってます。
メリットは薪の追加時、前面扉を開けると大量の空気が流れ込んでストーブの温度が下がってしまうんですが、横扉は小さいので炉内の環境を維持しつつ薪を追加できる点。
もう一つのメリットは吹き返しの心配が少なく安全に投入できること。女性には嬉しい機能ですね。
この横扉、F500にはありますがS43にはありません。
F500も向かって左側にしかありません。
我が家のストーブの設置場所だと、動線上左から薪を投入することはなさそうなのであってもあまり意味は無いかな、、、って感じでした。
余談ですが
注文時に左右どちらかを選ぶ方式にすればもっと売れるのでは?と思いました。
正面扉も右開き、左開きがあれば嬉しいですね。まあ生産コストもあるでしょうが。
それに今の住宅って狭い空間をどれだけ有効活用するかが重要視されてます。それはストーブの設置場所も例外ではありません。
↑現にハースストーン社のストーブは扉を入れ替えできる仕様になってますよね。
メーカーさん、改善お願いします笑!
薪ストーブ本体の価格
S43B-TOP黒 ¥500000
F500 ¥500000円 ホットプレートが¥38000で 合計¥538000
F500のホットプレート代を除けば本体価格も同じではありませんか!
ほんとお互い「好敵手」と呼ぶにふさわしい相手ですね。
灰受けテーブル
前面扉前に灰受けテーブルがあるのはF500だけ。
灰って気を付けていてもこぼれてくるもの、扉を開けた拍子に熾きが崩れてくることも、、、
そんな時、受け皿があればすぐに炉内に戻せます。きれい好きの方には嬉しい機能。
しかしその分ストーブ前面に飛び出すのでスペースが必要になるため、炉台との兼ね合いを考慮する必要がありますね。
↑S43には灰受けはありません。徹底的にシンプルさにこだわっているのが分かります。
灰受けテーブルはメリット大と判断しました。よってF500に1票!
炎の見え方
これはもう完全にS43の勝利!
ガラス面の大きさ、炎の揺らぎ、どれをとっても、、、 初めて見た時、火ってこんなに美しいんだって思えたのもこのストーブ。
炎が天井に当たって折れないよう炉内が高くなっている点もこだわりが感じられます。
ずっと見ていると、炎の立ち上がり方や色味、うねり方って同じものは一つもないんですよね、その一つ一つがまるで生きているように見えたんです。
F500の炎も素敵でしたよ、空気を絞ったときのオーロラも魅力的でしたが、やっぱりガラスの面積が大きいからかS43の方が綺麗に見えるんですよねー。
燃焼方式の違い
・S43
WOODBOX®多次燃焼構造
・F500
クリーンバーン
どちらがいいの?ですが、アタイはWOODBOX構造®を体感してみたかったのと、口コミで燃費が良いと噂のS43に興味がありました。
S43は他の機種より気密性が高く、薪を完全に燃やし尽くすことに長けているんだそう。
炎が綺麗に見えるのもWOODBOX構造®のおかげなのかもしれませんね。
薪ストーブのネスターマーティンのテクノロジー | 薪ストーブのネスターマーティンジャパン販売事業部
しかしクリーンバーンも多くの薪ストーブで採用されている燃焼方式。間違いはありません。
http://www.jotul.co.jp/thisisjotul/quality.html
アタイは「好奇心」と「燃費の良さ」からS43に1票でした。
薪ストーブのメンテナンス性
両者とも分解清掃可能。
意外だったのはS43。精密構造と思いきや、少ない工具でほとんど分解できます。
これについては引き分けですね。
薪ストーブ料理に向いているのはどっち?
左S43 右F500
クッキングプレートが広いのは断然F500。S43は片手鍋1個分くらい。
使って分かっのが、クッキングトップが広ければいいってわけじゃないこと。それ以外の「保温」に使う場所も広いほうがいいのです。
アタイは保温目的で使用することのほうが多いです。
例えばコーヒー。いつでも温かいものを飲めるようにしたい場合、クッキングトップでは沸騰してしまいますよね。
あとはみそ汁やカレー、シチューなどですかね、ほら、保温したいものってけっこうあるでしょ?
引き分けにしようと思いましたが、この後に出てくる「炉内で料理」に有利だったF500に1票とします。
空気調整レバーの違い
一言、F500の圧勝です。レバー1本、片手で操作できるし微妙な空気調整もできます。
場所は灰受けテーブルの中央↑ 左右に動かして空気量を調整。
S43はレバーを操作するのに前面下扉を開放し、専用の工具でダイヤルを回す必要があります↓。
しかも空気調整ダイヤルと燃焼モード切替レバーの2箇所あり、最初の内は混同しないように注意が必要↓。
切り替えレバーは石炭を燃やすときはB 通常時はAにしておきます。上級者は使い分けてますがアタイはAから動かしたことありません。「触らぬ神に祟りなし」です。
炉内の広さ
入る薪の大きさは
S43 50㎝
F500 55㎝
薪がたくさん入る以外に、炉内料理も広さが大事。
F500は25㎝のダッチオーブンやピザセットがすっぽり入ります。
S43は入口が大きいですが、奥に行くにつれテーパー状に狭くなってます。3重構造のWOODBOX構造®の為仕方ないですが、、、ダッチオーブンが入りません!意外に狭いですねー。
あとは、
炉内が広い=大食らい の図式が成り立ちます。これは燃費に直結することなのでちょっと気になるところ。実際どうなんだろ。
残念だったのはF500を使っている人がまわりに居なかったこと。
燃費がいいと評判のS43に決定
結局決め手は何? スタイル? 炎の見え方? 使い勝手?
アタイは「燃費」で決めました。
逆に言うと燃費以外はほぼF500寄りだったんですが、薪難民のアタイは「低燃費」という言葉に弱く、、、
それともう一つ、S43自体若干の温度調整可能な「融通の利く」ストーブであることにも魅かれました。
薪ストーブは「大は小を兼ねない」というのが定説で、能力を発揮するには最適な温度で焚く必要があります。
いわゆる「チョロ焚き」はできないんですね。
しかしS43はオーバースペック分を「残りの余裕」として使えるのがいいところ。「大は小を兼ねる」はS43には当てはまるのです。
他のストーブを使ったことがないので分かりませんが、同じような使い方できるんでしょうか?
実際にS43を導入して感じたこと
アタイの地域は極寒の日でも-2℃くらい。昼間に氷点下になるのは1年に2~3日くらいしかありません。雪が積もることも滅多にありません。
その極寒の日にガンガン焚いて天板温度250℃で室内の温度が26~7度で安定するくらい。
30℃超えることはありませんが、このくらい上がれば十分!
心配だった空気調整レバーも薪追加の時以外は触らないので煩わしいとは思いません。
料理に関してはクッキングトップ以外の場所の温度も250℃以上になり、しっかりお湯が沸きますし、保温にも最適。ちなみにクッキングトップは400℃近くになります。
一度燃え始めたらあとはほとんど手のかからないストーブです。
目当ての機種が家に合わない場合 は?
気に入ったストーブがあるけど家の条件に合わない。
そんな時、二通りの選択肢を迫られます。
- あきらめて見合ったものを探す
- それでも気に入ったものを買う!
この場合アタイは①をおススメします。
最初は違うなーと思っても、使い込んでいくうちに愛着が湧いてくるものです。よく働いてくれるストーブなら尚更。
アタイはいくら素敵なストーブでも能力が見合っていなければ候補から外すと決めていました。
だって選定を間違えると「暑すぎる~」や「全暖かくない~」になってしまい快適な薪ストライフが送れませんからね。
もし失敗して買い直すにしてもそんなに安くないですし「高物買いの銭失い」にならないよう慎重になりました。
今は様々なメーカーからストーブが出ていて、「合う機種がない」で困ることは無いでしょう。
逆に選択肢が多く「あれもいいしこれもいいなー」で悩むことがほとんどだと思いますよ。
最後に、
薪ストーブ選びは慎重に!困ったときはストーブ屋さんの言うとおりにすれば大丈夫!
それではよい薪ストライフを!