薪活の必需品といえば、斧、薪割り機、チェーンソー。薪ストーバーの皆さんはこれらの道具にこだわってる方が多いです。
でも、「手袋」(グローブ)に関してはそれほど意識が向いてないんじゃないでしょうか?
かくいうアタイも「汚れたらすぐ取り換えるし、手袋なんてどれも一緒。」と思ってました。
でもそうじゃないってことが分かったんです!
今まで考えたこともなかったのが一番の理由ですが笑、それまで安価な手袋を使っていたんですね、でもすぐに破れてしまい全く使い物にならなかったんです。

そこでいろいろな手袋を使い比べしたところ、 薪活に向いてる手袋とそうじゃない手袋が分かるようになってきました。


しかし現在市場にはきらぼしのごとく手袋が流通してます、その中で「薪活に適した手袋」は存在するはずです!
というわけで「薪活に最適な手袋」をアタイなりに考えてみました、おすすめの手袋もピックアップしたのでどうぞご覧ください!
薪割り・薪活に適したグローブってどんなの?

まず、薪活ですることを列挙してみますね。
・薪を運ぶ
・薪を乗せる
・丸太を移動
・斧で割る
・チェーンソー作業
ざっとこれくらいでしょうか。
作業のほとんどで木に触れます、そりゃあ薪活なので当たり前、んで木の表面ってささくれやトゲがたっくさんある、だから「手袋」はマストなんです。
しかしどれでもいいわけじゃなく、頑丈さ、操作性、グリップ力が求められます。
薪活用手袋に必要な性能
じゃあどんな手袋がいいのよ?って話ですが、「具体的な性能」を列挙してみます。
・防刃性
・耐穿通性
・巧緻性
・快適性
・防振性
・グリップ力
ざっとこんなところです。一つずつサクッと説明します!
防刃性、耐切創性
「斬撃」に耐える性能、それが耐切創性です。
薪の表面は細かいささくれだらけ、ナイフのように鋭い切れ端もあり、そういったものから手を保護します。
耐穿通性
鋭利なものが貫通しない性能、それが耐穿通性です。
薪のささくれにはするどいトゲもたくさんあります。ときには手袋に突き刺さることも。
個人的には穿通性は重視したいです。なぜなら薪活では「切る」より「刺さる」系が多いから。

巧緻性(指先の感覚)
指先の細かい作業ができる性能。それが巧緻性です。

皮一枚はさむと指先の感覚は鈍くなります。薪活って例えば手袋をしたままペットボトルのふたを開けたり、チェーンソーの燃料補給に携行管のふたをあけたり、ちょいちょい指先を使う作業があるんですよね。
もちろんその都度外せばいいだけの話ですがいちいちめんどくさいです、巧緻性の高い手袋ならそんな心配も無用ってわけ。
生地が厚いぶん感覚は鈍くなるのが普通ですが、メーカーもあの手この手で対策し、滑り止め加工や、立体裁断などで補ってます。
欲を言えば手袋の上からスマホ操作ができれば尚よし。薪活中にSNSに画像をアップする時にもってこいです!
快適性
長時間使ってもムレない、透湿性や、防水性などが配慮されていれば装着時の不快感が減少します。
中でも「背抜き」の有無は快適性を大きく左右します。
手の甲の部分に薄い生地を使用し通気性を確保したつくり、この部分を「背抜き」といいます。

防震性
手掌部にクッション材が設けられていてチェーンソーなどを使う時のに手に伝わる振動を軽減してくれる手袋もあります。
手が振動にさらされ続けると、最終的に指の毛細血管が塞がってしまう「はくろう病」の原因になります。なので「今日の薪活は玉切りだぜ」ってときは防振手袋を使うことをおすすめします!

グリップ力
手のひらに滑りにくい加工がしてあれば 薪をつかみやすい 斧がすっぽ抜けないなどのメリットがあります。
特に握力のない人は 斧で薪割りする時にグリップ力があるのとないのでは疲労度が全然違いますしね。

革製とゴム製どっちがいいの?
結論から言うと 薪活に向いているのは「革製」
よくある商品が軍手生地の上から手のひら部分だけゴムでコーティングしているもの、
冒頭でも述べましたが、10双1000円~でコスパ高し、しかし使ってみるとすぐに表面のゴムがぼろぼろになってしまい生地が露出してしまいます。こうなるともう刺さり放題。

どうやら薪とゴムは相性が良くないようです。
その反面革製は手袋自体が革なので、剥がれ落ちることがありません、さすがに長く使うと摩耗してきますが、それでも耐久性に関しては革製に軍配です。
革の種類は 人工革 牛革 ラム革が大半でそれぞれに特徴があります。
人工革→厚みが均一で品質が安定
牛革→頑丈で分厚い反面、巧緻性に欠ける
ラム革→水に強い、フィット感は良いが破れやすい
アタイは革製ならどれでもいいと思ってます!
ケブラー・アラミド繊維って何?

アラミド繊維は、比較的固いポリマー鎖を特徴とする分子で作られた人工の高機能繊維です。これらの分子は、機械的応力を非常に効率的に変換する強力な水素結合によって結合しているため、比較的小さな分子量の鎖を使うことが可能になります TEIJINホームページ


耐切創性
低伸度
耐摩耗性
軽量
耐熱性
非電導
耐疲労性
耐衝撃性
振動減衰特性
長々と書きましたがこれだけの特徴があります!そりゃ防弾チョッキにも使われるわけです。
そしてこの特徴って“薪活用手袋に必要な要素をすべて満たしている”と思うんです。特に“耐切創性・耐摩耗性・軽量”なんか薪活にぴったりじゃないでしょうか?
しかしこの手のグローブは価格が高いのがネック、でもまあケガのことを考えると決して高い買い物ではないと思います。特に薪活初心者は作業に慣れてないケガのリスクも高いです。
アラミド繊維のグローブは薪活初心者におすすめです!
薪割り・薪活グローブの紹介
すみません、前置きが長くなりすぎてしまいましたね( *´艸`)
そういうわけでゴム製は除外し革製の商品に絞って紹介します。
サムライレジェンド 減振デラックス

防振 あり
背抜き あり
さっそく「防振手袋」の登場です、防振手袋って生地が分厚くて使いにくそう、、、
と思ってましたがこの手袋に出会って考えが180度変わりました!なぜなら普通の手袋と何ら変わりなく使えたからです!
その秘密はクッションの配置と厚み。巧緻性を維持するために手のひらのクッションはあえて薄めになってます、クッションに柔軟性の高いネオプレンを使っているのもポイント。
そして、親指と人差し指の部分にだけはクッションが入っていないので巧緻性が損なわれないのです!

防振性も十分で、チェーンソー作業しながら薪の移動をさせるといった作業にもってこいです。

ウエストカウンティー クラシック

材質 人工革
防振 なし
背抜き あり
薪ストーブライフをおしゃれに楽しみたいあなたにオススメなのがこれ!カントリー感満載なこの手袋で薪活のモチベーションアップ間違いなしです。

背抜き部分のカラーはベリー ライム スレート アプリコットの4色。そして何と言っても革部分の「モスグリーン」が何とも言えない色でまさに秀逸!

手のひらは人工革で、破れやすいポイントは2重に補強されシリコンでグリップ加工されてます。そして甲部分は定番の「背抜き」。
元々はガーデニング用の手袋ですが、薪活でも十分戦えるポテンシャルであることがお分かりいただけると思います。

トンボレックスK-TFG5NV

材質 アラミド繊維の上から牛本革
防振 なし
背抜き なし
官公庁が災害現場で使う手袋。いわゆる「プロ用」なのでタフネスさは折り紙付き。
特徴は「アラミド繊維」(ケブラー)が配合されていること、こんな専門的な手袋が私たちでも買えるんです!そのポテンシャル、災害現場だけに使うにはもったいなすぎます!薪活でも存分に使おうじゃありませんか!(こんないい手袋薪活に使う方がもったいないかも( *´艸`))
しかし、お値段が高いのが玉に瑕、モノは確かなんですがねぇ、、、
先ほども言いましたが長く使えることを考えれば高い買い物じゃないと思いますよ!
材質・性能がほぼ同等なのに安い!

ミズノワークグラブアンチショックタイプF3JGS804


材質 人工革
防振 あり
背抜き 指部分にあり
甲部分に伸縮素材を採用し、手の動きにピッタリとフィットする「3Dストレッチ」を搭載。
■グリップ/操作性を追及したオリジナルシリコーンプリントパターンを採用
■3次元パターン設計で握りやすい
■グリップ部分は補強設計で、握りやすさと耐久性を向上ミズノホームページ
最初に言わせてください、斧で薪割りするときに超おススメです。滑りにくく、素材が柔らかいので握力が損なわれません。
ミズノといえばスポーツブランドのイメージが強いですが、近年ワーキングウエアにも力を注いでます。業界で培った技術をグローブに反映させ、手の動きにぴったりフィットする「3Dストレッチ」を搭載してます。

ハスクバーナプロテクティブグローブ テクニカル

材質 山羊革
防振 あり
背抜き なし
チェーンソーメーカーらしくソープロテクション入りのグローブです。


防振・耐切創を備えつつもリーズナブル、メーカーにこだわらない方にはおススメ!
YOUNGSTウォータープルーフレザー ケブラー 11328560M

材質 アラミド繊維の上から山羊革
防振性 なし
背抜き なし
●耐火・耐熱・耐突刺・耐切創・防水モデルです。
●内側ケブラー仕様です。
●高品質なヤギ皮を使用し、人間工学に基づき縫製しています。
●手のひら・指先・拳部は2重構造のため、保護性・耐久性に優れています。出典:楽天市場商品ページ
防水性と防風性を兼ね備えた頑丈なグローブ、生地は分厚いですが、使い込んでいくとだんだん柔らかくなり手に馴染んできます。

↑ラム革だからでしょうか、分厚いのに柔らかく、巧緻性も確保してます。
しかし、一度濡れると固くなってしまうので注意。でもまた使い続けると元のようにやわらかくなります。

薪割り・薪活用手袋のまとめ
手袋の本来の目的は手の怪我から身を守るモノですが、ただ単にそれだけじゃ価値がありません。
耐久性・通気性・グリップ性能など様々な要素がプラスされることで付加価値が高まります。
手袋を変えるだけで驚くほど薪活が快適になります。つまり手袋にこだわる価値は十分あるのです!
薪活の内容にもよりますが、オールラウンドに使うことを見越して優先順位をつけるとすれば
②快適性
③巧緻性
④グリップ力
⑤防振性
⑥防刃性
ってとこでしょうか。
アタイは虫嫌いなので、これにプラスして “芋虫を持てるか” も大事な要素にしてます!
薪ストーバーのみなさん、ぜひ自分にピッタリなグローブを探してみてはいかがでしょうか?
それではよい薪ストーブライフを!
手袋選びは悩ましいです。
ホームセンターで牛革(床革、本革)、豚革あたりを買ってみましたが、いずれも大して長持ちしませんでした。
耐切創性ありで、アラミド繊維より水にも光にも強く、引張強度もより強い高強力ポリエチレン繊維(ダイニーマ、イザナス、ツヌーガ)もありますが、どうなんでしょうか?
染まらない素材なんで、いずれも白っぽいデザインで頼りなさそうな印象を受けますが、汚れには強そうです。
メッセージありがとうございます! 高強力ポリエチレン素材ですか、今まで知りませんでしたが「スーパー繊維」ってたくさんあるものなんですね! 全部揃えて耐久実験なんかやってみると面白そうですね!