どうも!よし子です。ワケあって溶接機を購入することになりました。
ドドーン
SUZUKIDの半自動溶接機アーキュリ150N をGET!
使ってみた感想は、「溶接は奥深し!!」
というわけでこの記事は、
- 半自動溶接って何?
- SAY-150Nを購入した理由
- スズキッドの溶接機の機種の比較
- 溶接機のレビュー
についてお伝えしますね!「溶接機選びで失敗したくない」方におすすめの内容です!
アーキュリー150Nのレビューを知りたい方は後半に飛んでくださいね!
半自動溶接って何? 初心者にこそおすすめしたい溶接法
「半自動溶接機」という機械を使い、トリガーを握るとトーチの先端から自動的にワイヤーを送り出し溶接します。
ノンガスだと鉄、ステンレスを溶接できます。
アーク溶接やTIG溶接のように溶接棒を送り込む必要がないので、トーチの動きに集中できます。そのため難易度が低く、初心者にオススメの溶接方法です。
家庭用半自動溶接機の選び方
早速溶接機を探そう!!っとなっても半自動溶接機にはたくさんの種類があり、一体どれを選べばいいかわかりませんよね。
- 電源は100v200vどっちで使う?
- 溶接する金属の種類
- オススメはSUZUKID(スズキッド)シリーズ
このあたりを押さえておけば失敗は少ないでしょう。最後の“スズキッド”はアタイの個人的な意見ですが笑
半自動溶接機の電源は100vか200vか 本格派なら200v一択!
まずさしかかるのが、100vか200vか、この違いは大きいですよー。
ではどう違うのでしょう? 特徴をまとめました!
- 家庭用コンセントで使用可能
- 安価
- 本体が軽い
- 200vに比べ溶け込みが浅い
- スパークが途切れやすい
- 200v配線が必要
- やや高価
- 薄物から厚物まで幅広く溶接できる
- スパークが安定している
当然200vの方がパワーが上なので、厚板でもバリバリ溶接できます。
そして スパークが安定してるってことは初心者にも使いやすいってこと。
200v仕様は「本格派、上級者」のイメージですが、かえって初心者にとって使いやすいのも200vってことになりますね。
一般住宅で200v電源使える?
200vがイイ!ってのは分かったんですが、そこで浮上してくるのがこの問題。
結論から言うと
使えます!
つまり単相200vは一般家庭にも引き込まれてるってこと!
主ブレーカーから配線を延長するだけなので我が家は7m離れた車庫まで延長してもらって、20000円と意外に安かったです。
単相200vと3相200vは全く別!
ここで注意点なのが単相200vと3相200vは違うよってこと。
先ほど述べた通り単相200は家庭用電源でエアコン、IH、給湯器などに使用されてます。
では3相200vてのは何?って話ですが、
これは 動力電源で、大きな電気を必要とする機械に使用され、一般家庭には引きこまれてません。これらがあるのは、工場、店舗などですね。
一般家庭にも引き込み可能ですが、その場合 新規に契約が必要です。
しかも、家の電気代とは別に月々 基本料金を支払わなくてはならないので 経済的負担が大きくなります。
3相契約してなくてもインバーターを介せば単相から3相に変換できる裏ワザがありますが、無理やり変換してるだけなので満足のいく力は発揮できません。
ちなみにこういうやつ↓
しかし、3相の溶接機はハイスペックかつハイクォリティな溶接ができるので、プロ並みの溶接を目指したい! という探求心の持ち主にはおすすめです!
100v溶接機も侮れない!選択肢としてはアリ!
100vの溶接機は家庭のコンセントに差し込めばすぐに使用できるのでお手軽ですし、軽い分持ち運びも楽!
出先で溶接する時なんかにはもってこいです。
しかも 最近の100v溶接機は進化が素晴らしく、200vに引けをとらないほどの溶接が可能になりました。
100vと200vの溶接ビードと溶け込みの比較の写真を後半で載せてますが、はっきり言って遜色ないレベルです!
100vなら最新のArcury80NOVAがおすすめ↓
SUZUKID(スズキッド)の溶接機は種類が豊富!それぞれ比較してみた
安さにつられて中国製の溶接機を買おうか悩みましたが、替えの部品が無いって怖いですし、大電流を流す機械なので信頼性を第一にしたいところ。
候補は “Arcury80NOVA” “アーキュリー120” “アーキュリー150N” “アーキュリー160” です。
どれも似たようなスペックだから同じように悩んでる人も多いはず!
「それぞれの特徴を手っ取り早く知りたーい!」という方向けに機種ごとに分けて解説します!
アーキュリー150Nのレビューを知りたい方は後半に飛んでくださいね!
Arcury80NOVA 【SAYI-80N】
初めに言わせてください、
SUZUKIDが100v溶接機を本気で作るとこうなります。
2020年度Good Design賞を受賞したデザインと構造(消耗品の収納スペースなど)の機能美を追求したインバータ式100Vノンガス半自動/被覆アーク溶接兼用機。
- 100v半自動溶接
- 100v手棒溶接
紹介ムービーはこちら↓
使い方はこちら↓
100vでのノンガス半自動溶接のみですが、なんと 4.0㎜の厚板も溶接でき、対して0.6㎜の薄板も溶接可能と幅広いパフォーマンスを発揮してくれます。
さらに半自動→手棒溶接にも切り替え可能!
使用率も35%と上々で「100v溶接機は使えない」っていう固定観念をひっくり返してます。
アーキュリー120 【SAY-120】
- 100v半自動溶接
- 100vMIG/MAG溶接
Arcury80NOVAと同じ100vオンリーですが、MIG/MAGガス溶接ができます。
100vで幅広く使いたい方にはもってこいな機種ですね。
アーキュリー150 【SAY-150N】
- 100v 200v半自動溶接
ノンガス半自動溶接のみですが、100vと200vの切り替えができます。
つまり、 出先で使うときに電源の種類を気にせず使える!これはメリットですね!
この機種については後ほど詳しく説明しますね!
アーキュリー160 【SAY-160】
- 200v半自動溶接
- 200vMIG/MAG溶接
アーキュリー120の200vバージョンがコレ、
さすがにこれだけの機能があると25kgと超重量級です。
しかし、アーキュリー160には「キャスター」がついているので、持ち運びが容易。
でもキャスターは全機種に搭載してほしかった!ってのが個人的な意見。
アイノーヴァ140 i-NOVA140 【SIV-140】
- 200v半自動溶接
- 200vMIG/ MAG溶接
アーキュリーシリーズの上位機種です。
アイノーヴァ140の特徴はなんといっても軽量さ、 200vなのに11kgしかありません。
これはアーキュリー150のほぼ半分です!
その分使用率は低めですが、これだけの機能を備えているので文句ありません!
アイミーゴ i-MIGO140【SIG-140】
- 100v 200v半自動溶接
- 100v 200vMIG/MAG
デジタルメーター搭載の最上位機種です
使用率も高く、インバーターも搭載されてるのでバリバリ溶接したい人にはオススメしたいです、
そして何より軽くてコンパクト!2機種ともアーキュリー160の半分の重さでポータビリティ抜群!
アイミーゴ200 i-MIGO200 【SIG-200】
- 100v 200v半自動溶接
- 100v 200vMIG/MAG溶接
- 100v 200v手棒溶接
- 100v 200vTIG溶接
ほぼすべての種類の溶接が可能です。「アイミーゴ200でできない溶接はない」ってくらいの機能です。さすが最上位機種ですね!
家庭用にしておくにはもったいないほど、十分プロ用として活躍できそうです。
DIYでこれだけの機能を使いこなせるかは使い手の腕次第ですね!
MIG・MAG溶接って何?
MIG溶接とは、Metal Inert Gasの略であり、溶接のうち、シールドガスにイナートガス=不活性ガスのみを使い、金属電極棒が溶加材溶接のための材料として、送給ローラーで自動的に母材に送り込まれ、棒の先端と母材との間にアークといって、電極間にある気体に持続的に発生する絶縁破壊によって高熱が発生し、そのまま溶融して溶接する方式です。通常ワイヤーが自動で出てくる半自動溶接として使われます。
ガスはアルゴンやヘリウムを使い、アルミ・チタン・銅などの非鉄金属の溶接が可能です。
MAG溶接とは、Metal Active Gasの略です。シールドガスに不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスが使われています。
混合ガス(アルゴンガス+炭酸ガス)で鉄やステンレスを溶接します、MIGと違い非鉄金属は溶接不可です。
だから目に留まる部分には積極的にMAG溶接が使われるニャ。
使用率にも注目
使用率っていうのは、、、
本体やプレートに定格使用率と書かれています。これは溶接機を連続で10分のうち何分使用できるかの目安です。溶接機は連続使用していると、本体が熱を持ちオーバーヒートして故障の原因となるため、使用率を定め一定時間使用したら休ませる必要があります。 モノタロウホームページ
つまり 使用率が30%だったら10分のうち3分しか使えないよってこと。中には10%未満の機種もあるので注意が必要です。
一般的に能力の高い溶接機ほど使用率が高い傾向にあります。
おおむね10%以上を目安に選べばストレスなく溶接できると考えてよいでしょう。
アーキュリー150【SAY-150N】に気持ちが傾きつつある
ここからはアタイの心の声です。アーキュリー150をに決めるまでの過程をネチネチとつぶやいてるので読み飛ばしていただいて結構です笑 次項の「SAY-150Nのレビュー」に進んでください。気になる方はどうぞ↓
80NOVAを除き本体の大きさ、重量は120、150、160ほぼ同じかぁ、
上位のi-NOVA140 i-MIGO140 i-MIGO200は、、、
- 軽くて持ち運びに便利
- デジタル表示でハイテク感満載
120は100vのみ、200vが欲しいので却下!!
アーキュリー160は200vにガス溶接機能付き、ガスは確かに溶接の幅が広がるけど、まずボンベを買って、定期的に充填、耐圧検査が必要だし、お金が飛ぶ飛ぶ。
アルミ溶接できるのは超メリットですが、そこまでしてガスにこだわる必要は無いかなー。
むうぅーー悩みすぎて夜も眠れない、、、
迷った挙句スズキッド SUZUKID SAY-150N アーキュリー150を購入 使い方 感想をレビューします!
200vの半自動をメインに使いたかった、ガス溶接は便利だけど、ボンベの維持費用やガス代を考えるとコスパ悪い( `―´)ノでも本当はi-novaが欲しい→身の丈に合ってない&予算オーバー
つまり求めているものは、
・半自動溶接
・ノンガスで十分
・200vは欲しい!
という条件、さんざん悩んだ挙句購入したのがSAY-150Nだったのです。
使い心地は、、、
決しておもちゃではない!むしろ家庭用には十分すぎる!!ってのが率直な意見。
- 200vサイコー
- 鉄とステンレスしか溶接しないなら半自動サイコー
- 本体が重い、、、台車が欲しい
- 初心者から上級者まで満足できる
それではお待ちかね、実際に使ってみた感想をレビュー!
アーキュリー150Nの外観をチェック
第一印象は 大きさの割に、重い!!いったい中に何が入っているのでしょう?
車輪なしなので搬送時は抱えなければなりません、頻繁に動かすのであれば台車(ウェルダーカート)が必要ですね。
アストロプロダクツの溶接カートはSAY-150Nにジャストフィットします!
このウェルダーカートはボンベスペースがない分コンパクトです。
ボンベスペース付きのウェルダーカートはこちらがおススメ↓
細かいスイッチ類は後から見ていくので省略しますね。
トーチ、アース配線は3m近くあります↓200v対応だけあって太いですねー。
コンセントは単相200vと100vに切り替えできるようになってます↓
コネクターを抜くと200v仕様に↓
これが単相200vの差し込み、刃が4つありますね!
我が家にあらかじめ引き込んでおいた単相200vのコンセント↓
きれいにハマる(当たり前)
ワイヤー送り出し部の設定
サイドボックスの中には、ワイヤーと送り出し装置が格納されてます。文字通りワイヤーをトーチに押し出すシステムです。
リールに固定し、押さえつけてロックします。
目盛りのあるダイヤルを回し送り出しの強さを決めます。数値が大きいほど力強く出ますが、説明書にもある通り、 基本設定は1でOK。
仮に1で出ない場合トーチ内に何らかのトラブルが発生しているので点検が必要です。
むやみにハイパワーで送り出すと、逆にトラブルに気が付かず致命的な故障につながる恐れもあるので注意が必要!
また、ワイヤーが折れ曲がったり、ねじれたりしてるとスムーズに送り出せないのでしっかり取り付けましょう。この部分はけっこうデリケートですねー。
アーキュリー150Nの特徴:100V-200V切り替えスイッチは自動で切り替わる?
先ほどのワイヤー送り出し装置の奥に切り替えスイッチがあります。
このスイッチでで100vと200vを切り替えるのですが。
コンセントを差し込んだ時点で、入ってきた電流を自動で判断してくれるようです。
実験的に 200vの電源をつないでスイッチを100vにしましたが、電源ランプは200vのままでした。その逆もやってみましたが結果は同じでした。
何のためにあるのかは、、、不明。
でも、せっかくスイッチがあるのに切り替えないのは気持ち悪いので、アタイは切り替えスイッチも操作しててます。
ワイヤー送り出し速度の設定
ワイヤーが出るスピードをこのダイヤルで調整します。
目安は表のとおりです。
この表のとおりに設定すれば間違いありません。
- 送り出しが遅い→スパークが途切れる
- 送り出しが速い→ワイヤーが母材にくっつく
実際に3mmの板を「2強」で溶接した時の速度は6でしたがこれまた、絶妙な出具合でしたよ。
ワイヤーが詰まったらトーチを分解する
この中からワイヤーが出るんですが、中でワイヤーが溶けて出てこなくなる時があります。
そうなると、トーチを分解しなければなりません。
分解は簡単
ピンク色の先端部分を握って 時計回りに回すと緩みます。
そして はめるときも時計回りに押し込めばOK!簡単ですね!
出力の設定
初めに言わせてください、 ここは超大事です!!
この調整さえできれば溶接は成功したといっても過言ではありません。
出力とは溶接電流のことで、調整はこの通り↓ 「1弱~2強」と4段階の調整ができます。
おっとそうでした! 100vと200vそれぞれで4段階なので、実質8段階でした!
2つのスイッチで調整します。
1,2、弱、強? なんだかややこしいけど
“強弱”が基本となるパワー、”数字”は微調整って感じね!
トラクターでいうところの主変速と副変速のようなもんですね(マイナー)
初心者がアーキュリー150Nで溶接してみたよ
というわけで8段階の出力ごとにビードを比べてみました。
前進法、後進法やらありますが、素人には難しいので 母材に対してトーチを垂直にあて、横に真っすぐ移動 を意識しながら溶接してみましたよ!
自動遮光面があれば両手がフリーで溶接できます!溶接のマストアイテム!↓
まずは100v
- 1弱 表面にビードが乗っているだけ? ビードが細い 溶け込んでない。スパークが途切れがち
- 2弱 やや溶け込んでいる 裏にもすこし熱が伝わっている。スパーク途切れがち
- 1強 溶け込みが深くなってきた、がスパークたまに途切れる
- 2強 しっかり溶け込んでいる、ビードも太い
お次は200v
- 1弱 100vと比べスパークが強く途切れにくい
- 2弱 100v 2 強 と同じくらい。まあ良さそう
- 1強 良さそう。3mm鉄板にはベストなセッティング
- 2強 強すぎた。鉄板に穴が開きそう
裏面は、
鉄板を裏返してみます。右が100v左が200v。
100vでしっかり溶け込んでいるのは下二つくらいですね。1弱では裏に熱が伝わってませんね。
200vは全体的に熱が行きわたってます、最大出力はもう少しで貫通しそうなほどです。
それぞれの評価はこんな感じ↓
3㎜鉄板の場合、100vだと 1強 2強。200vだと2弱 1強辺りが最適な出力ですね。
んでやっぱり200vはすごい、スパークがビリビリに強烈で100vとは明らかに違います!
感想としては「100v2強」と「200v1強」は出力が同じくらいだと思います。
写真の様に、スパッタが出ると取り除くのが大変。ワイヤーブラシやかす取りハンマーでこさぎ取るしかありません。
しかし、事前にスパッタブロックを吹き付けておくと、くっつかず綺麗に溶接できますよ。
アーキュリー150Nでトラクターのピンを溶接してみた!
冒頭のワケあって購入した理由はこれです。
トラクターに取り付ける培土機のピンが一つ紛失してしまったので買いなおそうとしました、
しかしただのピンのくせして(笑)むっちゃ高いんです。簡単な作りだったので、「よっしゃ自分で作ったるで!」となり、無事完成!
まあ今後も何かと使う場面が出てきそうなので、初期投資として購入に踏み切ったわけですよ。
驚いたのが200vだと亜鉛メッキ加工された鉄も問題なく溶接できたこと。
そもそも錆びにくいよう亜鉛メッキされた鉄は、スパークが飛びにくい&スパークしても溶接面が荒れるので溶接に向いてません、が、200vならお構いなし!
もはや溶かせないものはない?と思うほど強烈なスパークを放ってました!
【まとめ】アーキュリー150Nは家庭用には十分!&スズキッドの溶接機は評判高し!
いかがでしたか?溶接機選び迷いますよねー、アタイの率直な感想は、
俄然200v推しです。
むしろ初心者こそアークの飛びやすい200v溶接機がおススメです!
100vだとアークが飛びにくいので、テクニックが必要となり、初心者には難しかったりします。
溶接が下手だとワイヤーが母材に「クーン」とくっついたり、ビードが盛れなかったり、溶け込みが遅かったり、イライラ要素が多くなっちゃうんですよね。
また、溶け込みが浅くなりがちで、強度の欲しい部分の溶接は不安要素が多いです。
まあ最初から200vしか経験してないのでそう思うだけかもしれませんが笑
溶接機を選ぶときは
- 何を溶接するのか
- 溶接する金属の種類
- 母材の厚み
をベースに考えれば、おのずと自分に合った溶接機が見つかるはずです。
それではよいDIYライフを!