というわけで、カシVSケヤキと題し、燃え比べをすることにしました!
果たして二大巨頭、樫(カシ)と椚(クヌギ)にケヤキが割って入ることはできるのか?
それではご覧ください。
樫(カシ)と欅(ケヤキ)の薪の比較
長さ35㎝、ほぼ同じ太さの薪を用意しました。乾燥期間も同じです。
重さ
カシが300g重いです、この差がどう出るか楽しみです。
水分量
その差3%。カシのほうが重いのによく乾いてます。どちらも燃やすには十分ですね。
↓水分計はファイヤーサイド製、精度はお墨付き。
いざ!カシとケヤキの燃え比べ
熾きの中に一本投入し、ストーブの温度を長い時間高く保てた方を勝ちとします!
どんな燃え方するのか楽しみですねー!
・炉内に熾きを敷き詰める
・開始時のストーブトップは200℃
・薪に火がまわったら空気量を2に絞る
ストーブトップの温度は バイメタル式温度計と放射温度計の二つで測定し、 高い値を採用します。
↑これがバイメタル式、熱による鉄の伸びで温度の目安がわかります。
構造が簡単だけに精度はイマイチなのが玉に瑕。
↑こちらは放射温度計、精密機械だけど意外に安いです(高いのもあります)。
精度は分かりませんがある程度近い値が出ていると思います。
レーザーポインターが当たっているところの温度を測定できます。
欅(ケヤキ)の薪を投入
さあまずはケヤキの番。
全体に火が回るまで約2分。
10分後、外側全体が炭化してます。炎は少なめ、
15分後。
20分後。
30分後。まだ原型をとどめてます。
35分後。崩壊が始まりました。割れ目からガスが噴き出して一時的に火力があがってます。
42分で熾きになりました。一部炭の部分もあるので完全に燃えきれてないのかもしれません。
ストーブトップはずっと200℃のままでした。
樫(カシ)の薪を投入
全体に火が回るまで4分半。
10分後、ケヤキに比べ炎に勢いがあり、炉内全体に行きわたってます。
15分後、ストーブトップの温度が上がってます。
20分後、炎の勢いは止まりません。
30分後。
40分で崩壊しはじめました。ケヤキと同じく一瞬火力があがります。
45分で熾きになりました。ケヤキと比べ熾きが明るいです。
つまり高温状態を維持してるってことですね。
まとめ:ケヤキの下克上は失敗に終わる、しかしポテンシャルは目を見張るものがりました
温度と燃焼時間をグラフにしてみました!
ポイントはストーブの温度、 カシは225℃まで上がりましたが、ケヤキは210℃まで、コレが熱量の違いですね。
熾きになるタイミングは近いので 「燃費」はほぼ互角でした。
感想ですが、
カシは 投入後炎を上げて燃えてくれます、あまりにも炎の勢いがすごいので、“もしかして早く燃え尽きちゃうんじゃ?”と思ったんですがその心配は無用で、なかなか灰にならない。
熾きになるまでずーっと同じくらいの炎をあげ続けてくれました。
そして熾きになっても真っ赤なまま!
しかも形をとどめたまま塊になってくれます。針葉樹のようにサクサク崩れてしまう熾きと違うんですね。
ケヤキは炉内が高温じゃないとガスが出ない印象。200℃以下だと燃焼が進まず炭になってしまう。
ダッシュ力はありませんが、しっかり燃やして熾きを作ればそのあとは粘り強く熱を発してくれます。
ストーブの温度を上げるというより維持するのが得意、といった感じなので継ぎ足し薪としてつかうのがよさそうです。
というわけで結論ですが、、、
絶対王者強し、しかしケヤキも大健闘!って感じです。
とはいえ、どちらも1本で30分はおまかせできます。
ケヤキも薪としては最高の部類なんじゃないでしょうか?
この企画、シリーズ化していこうっと!
それではよい薪ストーブライフを!