ハイエースのバンパーガードを「イサムエアーウレタン」で塗装しましたよ!
この記事は、DIYで車・バイクの塗装に挑戦する方向けに
- 缶スプレーの2液ウレタンってどうなの?
- 車・バイクの塗装はなぜアクリルラッカーではなく2液ウレタン?
- イサムエアーウレタンの塗装方法
についてお伝えします!
車やバイクの塗装は2液ウレタンがオススメな理由
塗装は大きく分けて“アクリルラッカー”と“2液ウレタン”の2種類があります。その他にパウダーコート・焼き付け塗装などありますが、特殊な設備が必要なのでDIY向きじゃありません。
ではなぜ、車・バイクの塗装は2液ウレタンが最適なのでしょう、その理由を説明しますね!
2液ウレタン塗装
塗料に「硬化剤」を混ぜ、化学反応させ塗膜を作ります。
2液ウレタンのメリットは
〇密着度が高い
〇クリア無しでも光沢が出る
〇高耐久
〇長寿命
アクリルラッカー
一般的に「缶スプレー」といえばこれ。
シンナーに塗料を混ぜて液状にしたものを吹き付け、シンナーが揮発すると固まります。
アクリルラッカーのメリットは
〇手間が少ない
車・バイクの塗膜は耐溶剤性、耐久性が重要
では両者を比較してみましょう。
2液ウレタン | アクリルラッカー | |
手軽さ | × | ○ |
塗膜の美しさ | ◎ | ○ |
耐衝撃性 | ○ | △ |
耐候性 | ○ | △ |
耐溶剤性 | ○ | × |
表にするとこんな感じ↑ んで車、バイクの塗膜は耐溶剤性や硬さが重要なんです。
だってほら、ガソリンをこぼしたり、飛び石が飛んでくるなんて日常茶飯事でしょ?ボディがタフな環境にさらされるわけだから塗膜もタフじゃなきゃならんのです。
特に
- ボンネット
- ホイール
- バンパー
- ハンドル回り(バイク)
- タンク(バイク)
- カウル(バイク)
などのパーツは、紫外線、オイル類、エンジン熱、飛び石、と悪者のオンパレードなわけですよ。
だから2液ウレタンが推奨されるのですね。
2液ウレタンのデメリット
〇調合がシビア
〇時間がかかる(準備や片付け)
とにかく道具が多い!!最低でもガン・コンプレッサー・調合用の器・洗浄用シンナーが必要。
集めるとこんな感じ↓
DIY上級者レベルの設備が必要だニャ。
まあ機材を揃えるってことはお金も必要になるわけですね。
“調合”ってのは塗料と硬化剤を一定の比率で混ぜ合わせること。しかし、その割合がシビアで、 塗料2:硬化剤1(塗料によって違う)の割合をキーッチリ守らなくてはならんのですよ。
感覚的には300mlの塗料を作る場合、 2~3滴の差が仕上がりを左右する感じ。
さらに硬化剤は種類があり、気温により使い分けて、硬化の速度を調整しなくてはならなりません( ゚Д゚)
失敗すると永遠に固まらなかったり、煙を吹いて瞬間的に固まってしまったり、固まった後ひび割れたり、、、そうなればもう後の祭り、時間と費用が水の泡です。
また、硬化剤は空気に触れると固まるので、使い終わった後はきっちり封をしないと固まってしまいます。
缶ごと固まらせてしまったのはいい思い出!
しかし、ここまで聞くと素人にはハードだな、あきらめる人が多いのもうなづけるぜ。
週末DIYの救世主 “イサムエアーウレタン”
僕には無理かな、、、
イサムエアーウレタンのメリット
- 機材が不要
- 調合しなくていい
- 時間がかからない
はい、2液ウレタンのデメリットを全て克服してます(^^)/
缶の中に硬化剤と塗料が別々に入っていて、ボタンを押すと仕切りが破れて混ざる仕組み。
配合を缶の中でやってくれるから手軽なんです!ただ一缶2500円とラッカーに比べ高価なのが玉に瑕ですがね( *´艸`)
この他に缶スプレーで2液ウレタン塗装ができる商品はコチラ↓
各社からそれぞれ出てるようですね! 値段はほぼ一緒なので品質に差異はないでしょう。お好みでチョイスしていいのでは?
ハイエースのバンパーガードをつや消しブラックに塗装する!イサムエアーウレタンの塗装方法!
ようやっと本題です。ハイエースのバンパーガードをつや消しブラックに塗装しますよっ!
手順は
〇足付け
〇脱脂
〇ミッチャクロン
〇本塗り
の順です。それではレッツラゴー!
足付け
塗料が乗りやすくするために表面をザラザラにすることを“足付け”といいます。
表面がツルツルだと塗料がはがれてしまうんですね。
材質はアルミ製、表面のアルマイトが無くなるまで300番のやすりでツヤが無くなるまで磨きます。
ドリルに装着するタイプのヤスリで全体をくまなく足付け、
入り組んだ部分は手作業でやすりがけしかないです。
だいぶ光沢がなくなりました、キリがないのでこれで良しとします!
脱脂
油分があると塗料をはじいたり、ひび割れの原因になります。何もしないと目に見えない油がたくさん付着している状態なので落とす必要があるのです。
油が残っているかは、塗った後、塗料をはじいて初めて分かります。
つまり、失敗した後に分かるので手の施しようがないんですね( ゚Д゚) だから脱脂は入念に!
僕がやった脱脂の方法は、
- お湯と中性洗剤で洗ってきれいなタオルで拭く
- パーツクリーナーとウエスで拭く
て感じ。
“お湯”ってのがポイント、油を浮かせやすくするのです。
というわけで、
風呂場に持ち込むスタイルぅ~♪
自動車パーツが浴室に、、、シュールでしょ。でもここならお湯&洗剤で心置きなく洗えます。
あ、ちなみに手には油がついてます、素手で触ってはいけませんよっ、ニトリルグローブなどをしておきましょう!
入り組んだところもスポンジで入念に!
ミッチャクロンを塗布
「ミッチャクロン」は塗料の食いつきを良くすることができます。プライマーというやつですね。
しかもペーパー研ぎ等の下処理が不要でそのまま本塗り可能!足付けがしっかりしてればミッチャクロンを省いても問題ありませんが念の為吹いておくことに。
ここで浮上するのが、ミッチャクロンと2液ウレタンの併用は可能か?ってこと。
ミッチャクロンの成分である ポリオレフィン系樹脂と2液ウレタンの相性が気になりますよね(^^)/
実は以前ホイールの塗装で確認済みなのです(はよ言わんかい)
我が家のアゲトラのホイール。7年乗っても剥がれはありません、さすがミッチャクロン!!
つまり相性抜群ってことなのです!
この記事はこちら↓
ここで注意点!
ミッチャクロンは塗装前に施工するものです。間違えて塗装の上からミッチャクロンを吹くと、、、
バリバリにひび割れます!(化学反応で) つまり台無しになるってこと。
まあそんなことする人いないとは思いますが( ゚Д゚) 注意ですね!
そしてミッチャクロンは厚塗り厳禁、薄―く吹くだけでよいのです。
というわけで早速吹き付け!
吹付け前
吹付け後
見た目ほとんど変わりません、なにせミッチャクロンは透明ですからね。イマイチ実感わきませんがこれでよいのです!
いざ塗装
塗装日和じゃない日は↓
- 湿度が高い→塗料が乗らない 色がぼやける
- 風がある→ホコリや虫がくっつく
- 暑い日→早く固まる→ひび割れる
- 寒い日→固まらない→ゴミ付着のリスク増
こんな日は避けた方が無難です。
長―い下準備を終えいよいよ本塗り!塗装はあっと言う間に終わるのであっけないものです。
手順
- 使用前に缶を温める
- 吹き付け口の調整
- 吹き付け
- 乾燥
- 2回目塗装
“缶を温める”ってのはちょっとした裏ワザ、粒子が細かくなり塗膜が綺麗になります。
バケツに50℃くらいのお湯を入れて缶を温める。
んで塗装途中で缶が冷えてきたらお湯につける、を繰り返しながら塗ります。
広い場所に設置して、スタンバイオーケー✊
吹き付け口の設定
吹き付け口は可変式、塗り面に合わせて、縦、横を使い分けます。
20㎝離して0.5秒吹き付けたときの塗料の乗り具合↓
吹き付け
- 吹き付けボタンを押す
- 缶を4~50秒振る
吹き付けボタンを強く推すと硬化剤の袋が破れて混ざる仕組みです。
ボタンを押してから振るってのがポイントです。
基本的な吹き方は 広い面は横に往復が基本、20cmの距離を保ち一定のスピードで動かします。
- 垂れる寸前で止めるべし!
- 残り少なくなると粒子が荒くなる、その前に止めるべし!
- その日のうちに使い切るべし!
- 乾いたかを確認するため素手で触るのはNG!気持ちは分かるが24時間は我慢すべし!
1回目は薄―く全体を塗ります、
2回目は20分後、表面が乾いてから。焦って一度に厚塗りしないように!垂れると台無しです!
つやあり塗料なら「垂れる寸前」まで塗ることで光沢がでるけど、つや消しの場合そこまでしなくてOKなのです。
4回目、下地のアルミが隠れました。
最後のほうはダマになる
残り少なくなると急に粒子が大きくなります。
それまで調子よかったのに突然ダマが出始めるのです。しかもタイミングがわからないので恐怖。
塗料が余ったら冷蔵庫に入れておけば1日くらいは持つそうです。でも基本は一回使いきりなので、神経質な方は全部使いましょう!
塗装後 マッドブラックのバンパーガードは渋い!
初期硬化は1日で終わりますが、完全に固まるまで3日かかります、少なくとも1日は触らないように、指紋がついちゃいます。
塗膜も頑丈だし、ツメでひっかいてもはがれる気配なし!
装着時の画像がこちら↓
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ワイルドな印象になりました、バンパーもつや消し黒なのでまとまってます(自己満足)ちなみに軽トラのバンパーもつや消しブラックで塗装してます↓
イサムエアーウレタンでハイエースのバンパーガードを塗装してみた のまとめ
手軽なラッカーもいいですがせっかく綺麗に塗装できたのに劣化してしまうと空しいですよね、
大切な愛車を末永く綺麗に維持したいのなら、塗装は2液ウレタンがおすすめです!
その中でも手軽な「イサムエアーウレタン」を紹介しました。手軽だからと言って塗装のクォリティは決して悪くありませんでしたよ。下処理がバッチリできていればの話ですが。
最後にイサムエアーウレタンの要点をまとめます!
- 機材が不要
- 調合しなくていい
- 時間がかからない
- 日持ちしない
- 最後ダマになる
- ラッカーより高価
- 垂れる寸前で止めるべし!
- 残り少なくなると粒子が荒くなる、その前に止めるべし!
- その日のうちに使い切るべし!
- 乾いたかを確認するため素手で触るのはNG!気持ちは分かるが24時間は我慢すべし!
それではよいDIYライフを!